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私は、幼少期から絵画やデザインを学び親しんできました。
その中で、陶磁器と出会い、現在は抽象的な描画を絵付けした立体物や平面による表現が主体となっております。
私が陶という素材を用いるのは、私の創作が、私の中に湧いてくる内面的、感情的、精神的なものなど「目に見えない」ものを表現しよとしているからです。そこで、原始の時代から道具や呪術の神具として生活や信仰に寄り添ってきた土という素材の精神性や、土や釉薬が焼成によって異なる物質へと変化する神秘性に強く惹かれます。

また、私の制作過程では始め平面の陶板や壁画に絵画的に釉薬で描き、一つの世界観を表現します。その後に、画面から生まれた要素やモチーフが平面から抜け出し、より自由にその世界から現実に飛び出してくるイメージで立体作品を制作しています。
それは、日本の装飾時代まさに琳派文化の影響を強く受け、その艶やかな色彩と自然の意匠を、現代に置き換え、時代との対話から生まれる現代の琳派と表現主義を融合した表現となっております。


また私が、当初より制作で表題としているのが、「自在の花」というメッセージです。そこには、現代の多様な価値観の中で揺れ動く、自己の不安定で頼りない心情に、一点の楔を打ち込む意図があります。それは分断や錘ではなく、他者の価値観に流されていく自己とこう在りたいと思う自己を繋ぐものであり、「そのままの自分でいい。自分の花を咲かせればいい。」という想いを込めています。

近年では自己と他者を繋ぎ多様な価値観を認めあう「事象の地平線」「COSMIC」「Grand Bouqet」シリーズも生まれています。







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鳳凰(Phoenix

不死鳥、フェニックス、火の鳥、、、日本人は太古より大空に縁起の良い鳥を見てきました。「調和・平安・繁栄」の象徴です。
そして、艶やかで美しい姿に想いを馳せ、そのパワーにあやかろうと願いを込めてきました。今も昔も同じように、普遍的な人間の営みの中で、苦しみや喜びがあります。今は、このコロナの疫病が治りますように祈ります。
 







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COSMIC
多元宇宙の概念は、私たちを魅了してくれる。複数の宇宙が存在し、宇宙は一つではないことに安心さえ覚える。
私たちもまた、一つではなく無限に存在する。一人一人が概念を持ち、一人一人がまさに宇宙だ。
それは小さく、ほのかな、かすかなものなのかもしれない。
しかし、それぞれの宇宙を認め合う事でかけがえのない宇宙となる。








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事象の地平線(Event Horizon)

あなたには、私の知らないところがある。
あなたの99%の謎。
私には、あなたの知らないところがある。
私の99%の謎。
あなたをどこまでも知りたいけれど、あなたをどこまで知ってしまったら
そこからは光の速さでも抜け出すことができないだろう。
私は限りなくあなたに近づいて、あなたの謎を解こうとするけれど
それだけで光速で何かが回りだして、プラズマに輝く。
あなたをどこまで知ってしまったら。

2019年、ブラックホールの撮影が成功された。画像には明るいリングが写っていた。ブラックホールはとても重力が強く、光も電波も出てくる事が出来ない。その明るいリングはブラックホールのまわりにあるとても熱いガスで、ブラックホールのまわりを光速で動き、そして、物質同士の激しい摩擦によって極めて高い温度となり、プラズマとして輝いていた。
分かり合いたいと思いながら、全く分かり合えない関係もある。
認めることもできなくて、無限の未来まで行っても見えない時空の閉じた領域のよう。
宇宙の謎も、私たちの身近な関係も似ていると思った。そしてこの領域をロマンチックな世界に置き換えて構築した。
分かり合えないでジタバタと過ごす日々は、この事象の地平線のすぐ近くで輝く物質、そしてほぼ円形の軌道を描いて飛び、事象の地平線の周囲を縁取る光のリングとなる。